「レーザー彫刻」カテゴリーアーカイブ

アクリルプレート用の光るスタンド作り

動機は?

たまによくある記念品のアクリル彫刻されたプレートを立てるためのスタンドが欲しくなった。1000円ぐらいで市販されてるけどせっかくなので自作にトライ。(過去に2~3回作ってるけど記録してなかった……)

ケースは試行錯誤

ケース形状はいつもどおりFusion360で試行錯誤。今回の目指す形は、単4駆動、どうせ裏向きなので電池蓋なし。PUSHのトグルスイッチで電源ON、昇圧モジュールで5Vを生成してる。

テープLEDは白色の通電するだけで光るものを使用。(最初はNeoPixel+ATTiny85のつもりでケースの幅も考えてたけど光の色変えなくてよいというリクエストだったのと、マイコン入る隙間がなくなりそうだったので、単色にした。)

NeoPixelに比べると単色テープは幅も厚みも小さいのでアダプタを作ってケースにマッチさせた。

ケース上部のスイッチ穴とケース下部に絶妙な大きさで突起を作ることで、接着剤なしでPUSHスイッチを固定できている。

電池ケースのケーブルと、テープLEDの配線を通すために、ケース下部は左右に溝がある形にしている。サポートなしで印刷できるように”<”の形。

素材

フィラメントはPolyMaxのPLA灰色
昇圧コンバータ―
PS-85S(秋月在庫切れ?)
単4電池ボックス
白色テープLED

最後に

いつものことながら、Fusion360をいじっていると、ついついギリギリサイズを狙うせいで、かなり窮屈になってしまう。なんとかケースに収まってよかった……

レーザーカッターで定規を作った

2年前にもやったけど、そのときは記録を残してなくて、やり方を思い出すのに苦労したので、今回はちゃんと記録する!

2023/05/06追記

赤線0.001mmでカットなのになぜかまったく認識されない。
→赤(255,0,0)の濃度が95%になっていた。100%にしたらいけた?

イラストの画像ファイルとカットのラインが重なっているとカットされてない気がする。

作るもの

厚さ2mmのアクリル板を使った定規。横幅102mmほどで縦が26mmぐらい。

適当なフォントでデータを準備した状態。普通にレーザーカッターを使う場合、文字や絵の部分はレーザーカッターの彫刻モードで、ラスタースキャン的に彫刻することになるけど、細いレーザーで何本も線を引いて面を塗りつぶすような動きなので、かなり時間がかかる。レーザーカッターの利用時間をなるべく短くしたいので、だいたいいつも彫刻モードを使わない方法で、文字や絵入れするようにしている。

やりかた

絵や文字の部分を線画として考えて、出力を落としたカットモードでなぞる。こうすると、本当に線のある部分だけをなぞるので、彫刻モードよりもだいぶはやい。ただし、線画として扱うためには、データが線で表現されている必要がある。

フォントを単線にする

ふつうにやると、フォントの一画一画は面積のある状態。これを単線にするにはいろいろ方法があると思うけど、アルファベットの場合は、Inkscapeのエクステンション-テキスト-Hersheyテキストを使うとよい。

文字列の部分を単線化した
tutuurara.comのところはオブジェクトをパスに変換して、輪郭線だけにする

気を付けること

線の太さは0.001mmにするけど、アウトライン表示だと見え方がだいぶ違うので、なるべく直前で0.001mmに設定するようにしている。

Inkscapeでグループやクリップグループとしてまとめられていると、Illustratorで開いたときにうまく選択できないことがあったので、カット用のデータを準備するときにはなるべくグループ化は解除しておいた方がいいかも。(アウトライン表示にするとクリップグループが緑の線で可視化されてた気がする。)

Speedy100の設定

以前、黒にカットを割り当てたけどうまくいかなかったことがあったので、赤を浅めのカット線、青を切断用のカット線に設定した。印刷操作するたびにマテリアル設定がもとに戻ることがあったので気を付ける。

・黒:スキップにする
・赤:カット、パワー 31.0、スピード 2.50、PPI/Hz 5000Hz
・青:カット、パワー100.0、スピード0.60、PPI/Hz 5000Hz

仕上げ

アクリルの保護紙をはがすのはしばらくお湯につけるのが一番楽。

紙をはがしたら、浅くカットした部分にポスカでインクを流し込む。細かい文字が連続している部分は、流し込むというよりインクを過剰に出しつつ、ベタ塗りするようなイメージ。

ポスカは細字よりも中ぐらいのほうが塗りやすかった。もっと太いのでもよかったかも。

最後に

諸事情で年に1度ぐらいノベルティグッズ的なものを作ってるけど、ちゃんとノウハウをメモしておかないと、びっくりするぐらい忘れてしまう。

今回はSpeedy100でカットしたけど、前回定規を作ったときは家の非力なレーザーカッターで浅めのカットだけ実施して、定規の外形はテーブルソーで切った。これは本当に本当に大変だった。。。

時間のことを考えると、外形だけSpeedy100で切らせてもらって、文字とかイラスト部分は家でゆっくりやる方式でもいいかもしれない。

家のレーザーカッターを使うときは、InkscapeのGcodetoolsでデータを生成して、LaserGRBLでカットした、、はず。

レーザーカッターでカット&溝彫りした

久しぶりに触ると大体なにかミスする

次回のミスを少しでも減らすためにここにメモしておく。

大前提

「ファイル→プリント→プリンター→詳細設定」のところから「印刷」を押す。この行為で印刷範囲がイラストレーター側に反映されているような気がする。これをやらずにそのまま「ファイル→プリント→プリント」にいくと、(おそらく印刷範囲の関係で) JobControl側に空っぽのJobが登録されてしまう。

切り分けがちゃんとできるように

大前提の設定をミスっていると、それ以降の切り分けがうまくいかないので、大前提+シンプルな赤線(0.001mm)だけのデータで、JobControlに認識してもらえるか試した方がいい。

今回トラブったのは、InkScapeでデータを作ったときに、レイヤーを分けてトレース元のビットマップ画像を張り付けていたこと、そしてそのレイヤーを非表示にしていたこと。

色にも秘密がありそう

印刷時間を短縮するために、基本的に彫刻は使わず、カットのみで済むようにしている。アクリル2㎜に対して、パワー31、スピード2.00、PPI/Hz 5000で、切り落とさずに溝を彫りこむようにした。

デフォルト設定だと、黒が彫刻で赤がカットになっているので、黒の設定を上記の値に変えればちょうどよいかと思いきや、どうも黒だけ特別設定?になっているようでうまくカットして認識してくれない。

色の優先度順を変える方法が分からなかったんので、赤を溝彫りの強さに変えて、青をカットにすることでなんとか思い通りにカット&溝彫りできるようになった。

最後に

データを作るのはInkScapeだけど、現地ではイラストレーターで印刷するので、違いに戸惑うところもあるし、時間貸しなので気持ちも焦るしで、レーザーカットしに行くと毎回かなり疲れてしまう。

次回はスムーズにいけるといいな。

2022/2/23追記

今回もミスった!!!

両面に加工してるのだけど、表裏の位置合わせがいまいちだったのと、加工中の本体の揺れで材料が移動してしまったので、いろいろずれた。

表裏の位置合わせは、1か所でやるんじゃなくて、2か所でやらないと、回転方向のずれを検知できない。材料の移動は何かしらのテープで材料を貼り付けておけば解決できるはず。

電卓完成

TENTAKUに刺激を受けて電卓を作りだして3か月半ほど、ぼちぼち作り続けてて、いちおう完成した。

完成品の写真

こんな感じ。TENTAKUの未来感ある見た目とは正反対のレトロ調。

自作電卓TUTUculatorの正面写真

外装はFusion360でデザインして3Dプリンタで印刷。フィラメントは当初PETGで印刷してたけど、テカテカして安っぽくなってしまうので最終版はPLAで印刷した。

全体の形状はCasio MiniのCM-605あたりを参考につくった。ちゃんと開け閉めできる電池蓋をつくれたのがうれしい。

工夫したところ

現在の形に落ち着くまでにかなり試行錯誤したけど、キーキャップのレーザー印字はTENTAKUを作ったときに比べるとかなり進化した。

TENTAKUのレーザー刻印
二世代目プロトタイプの大失敗レーザー刻印

2.5Wのレーザーカッターなのでパワー不足だとあきらめかけていたけど、刻印中の様子をよくよく観察してると、ススがほんのちょっとキーキャップに付着した瞬間に、一気に焦げ焦げが広がることに気がついた。

どんなに薄くて表面だけの層であっても、黒色でありさえすればレーザーのエネルギーをしっかり吸収してくれる!ということで、ホワイトボード用のマーカーで表面を黒塗りして刻印してみたら大成功。レーザー出力20%ぐらいで十分だった。

フォントはBrieというのを使った

昇華インクを転写するのも試してみようと思って、印刷を注文してたけど、レーザーが思った以上にうまく刻印できたので転写は次回作に向けて取っておくことにする。

中身など

構成はプロト版からあまり変わってなくて(途中、7セグLED使ったりしてたけど)、最終的にマイコンはArduino互換機のPro mini、表示器は16文字x2行の秋月LCD。キースイッチはGATERONの青軸でキーキャップは遊舎工房の白色DSA。電源は単4電池一本で秋月の5V昇圧モジュールをつないでいる。

電池ケースをかっちり固定するところまで作り込めなくてホットボンドで接着した・・・

キーボード部分はだいぶんこなれてきて、かなり安定して作れるようになった。枠組みはプロト版はうすい一枚板だっだけど、最終版ではキースイッチの引っかかる部分だけ薄く残して枠の内側は厚くすることで強度を大幅UP。足もつけたのでキーボード部分だけでしっかり自立できるようになった。

9本の足と、枠の中央部は厚くしつつも、キースイッチのツメが引っかかるところは薄いまま。そして空中配線もちょっとだけ上達、高低差をしっかりつけることでスズメッキ線で交差部分を接触させずに配線できた。
基板とキーボード部分の接続はEHコネクタを使ってみた。けど、コネクタのピン圧着するのにある程度太い配線が必要になるので、かなりかさばってしまった。ここはUEW線のほうがよかったかも・・・

最後に

かなり難儀したけど、単独で使えるモノとして作りあげることができたのがよかった。本職のはずのソフト部分がいちばんやっつけでつくってしまってるのがかなり残念だけども・・・

背の低いキースイッチを使った薄型バージョンや、キーの数をもっと減らした2進数電卓、パソコンにつないでテンキーとして使える電卓など、いろいろと作ってみたい電卓案はあるので、電卓道楽として、これからもぼちぼち作り続けていきたい。

電卓づくり現状

ぼちぼち進んできたのでいったん記事にまとめる

キーパッド部分をつくった

キーパッドはメカニカルキーを使う。キースイッチは基板へのハンダ付けだけで固定するのと、基板との間に固定用のプレートをいれる方法があるらしい。

今のところ基板つくってないので固定用プレートが必要!ということで、先日入手したレーザー彫刻機でボール紙をカットしてプレート作成。彫刻用なのでG-code的な動きに対応してなくて、かなり時間がかかった。四角く切り取るだけなのに・・・

Banggoodで買った1万円ちょいのレーザー彫刻機(3W)でボール紙をカット
キースイッチをはめこんだ様子。紙製と思えないぐらいいい感じ!

ボール紙のプレートでいけそうな感触だったので、今度は3Dプリンタで土台を作ってみた。

おためし4キー。コンパクトでかわいさがある。
電卓用に4×5。細長いキーは支えるのが面倒なのでこんかいは全部1uサイズ。
キーを押したときにフチがぴったりくるようにしてみた。
裏面は空中配線。線がかさばりすぎたので、このあとUEWに置き換えました。

表示器は悩みすぎた

TENTAKUを参考に7セグLEDを使おうとしたのだけど、ちょうどいいサイズのが見つからず迷い始める。10桁表示目指そうとするとどうしても、ちっちゃくなって数字が見づらいし、でかくすると横幅はみ出すし・・・

結局、まずは秋月で500円ぐらいで買ったLCD(2行16桁)をつかってみることにした。

2行16桁のLCD、文字も表示できる。

マイコンはPro mini Nono(もどき?)

先日の記事ではPro microを買ったと書いてたけど、ちょっとお値段が高くてもったいない気持ちになったので、AmazonでPro mini Nano 5個セットを購入。一つ370円。

電池1本で動かしたかったのでDCDC昇圧モジュールというのも買った。

とりあえず合体

背面プレートは段ボール製。プロトタイプ感がある。
とにかく電池ケースがでかくてツライ。LEDじゃなくて液晶だからコイン電池でもそこそこいけるのかな。

最後に

いちおうハードウェア部分はなんとか形になってきたので、ようやくソフトのほう作る気持ちになってきた。とりあえず四則演算ぐらいはできるようにしよう。

形になってきたといいつつ、実はキーパッドの右端の列がおかしい(左端の列と同じキー押したことになってしまう)。隣の列ならまだしもなんで両端同士が?と不思議だけど。。。 どこかがショートしてるのだろうか。

なんにしても、こうやって単独で動かせる形でモノつくるのはいろいろわからないことが多くて、いろいろと楽しめました。基板も設計して発注してみたいし、ケースもカッコよくしたいし。自作電卓、たっぷり楽しめそうです。

TENTAKUを買ってレーザー刻印した

電卓自作キット

最近、自作キーボードが流行ってますが、その流れ?で電卓の自作キットというのも販売されてます。

テンキー型 電卓自作キット”TENTAKU”

気になってたけど買ってなかった

以前からメカニカルキーの電卓が欲しいなと思っていたので、気になってたけど、キースイッチとキーキャップが付属してなくて、別途入手しないといけないというのが面倒で、手を出してなかった。(このあたりをカスタマイズできるのがキットのいいとこだと思うので付属してないのが当然とは思いますが)

遊舎工房なら一気に全部揃えられそう

TENTAKUは通販のみと思ってたけど、自作キーボード専門店の遊舎工房でも売られてるというのを知って、トライしてみようという気持ちが強まった。

無事ゲット、そして少し困った

福岡から横浜に出張中なので、秋葉原は1時間かからずに行ける。ということで遊舎工房で人気のキースイッチとTENTAKUで使えるキーキャップを教えてもらって、一式購入。

キーボードは好きだけどキースイッチやキーキャップには詳しくなかったのでいろいろ教えてもらったんだけど、一つ困ったのがテンキー部分が印字されたキーキャップのセットというのが存在しないということ。

英字のとこまで含めたフルキー分の印字ありセットを買えばテンキー部分もついてくるけど、いらない英字キー部分までついてくるのでかなり割高になってしまう。

お店の人のアドバイスで、無刻印のキートップとデカールのキットを買った。これを張り付ければ一応それっぽくなるはず。

組み立てとはんだ付け

こまかいチップ部品とかははんだ付けされた状態で、キースイッチだけはんだ付けすればいいのでかなり簡単に完成できた。

どうせならレーザー刻印

デカールは張り付けた後にコーティングが必要だったりとかで、ちょっと手間がかかりそうだったのと、前々からレーザー刻印が気になってたので、よい機会と思って格安レーザー彫刻機を買ってみることに・・・

レーザー彫刻機

Bang goodは値引きの変動が激しいのでよくわからんけど、1万3千円ぐらいで買ったはず。。。

レーザーレーザー

ファブ施設にあるようなすごいのに比べると、めちゃくちゃパワーが弱いので瞬発力に欠ける。ということでゆっくりビームあてると今度は焦げてしまう。のだとおもう。

それでもどら焼きの焼き印みたいなのはできた。

肝心のキートップはどうだったかというと

なんだか焦げ焦げ。さすがに市販キーボードのレーザー刻印みたいにはいかないと思ってたけど、焦げすぎ感がひどい。

レーザー強度と移動速度が調整できるのいろいろいじってみたけど、まったく刻印できない状態の次が真っ黒こげ。ちょうどいい中間状態みたいなのが実現できず。

なんとかぎりぎり妥協できるラインをさぐってできあがったのがこちら。

ソフトのバグなのかレーザーの特性なのか、印刷し始めの上端がかすれ気味(とくに4がひどい)だけど、焦げ跡もふくめて味がある感じに仕上がったということで。。

最後に

電卓自作キットをきっかけにレーザー刻印にも挑戦できてよかった。キットの電源スイッチがちょっと操作しづらいので改造するか、電卓の完全自作にも挑戦してみたい。